新町建設計画 (案) 9P
4.将来の地域構造

(1)まちづくりに向けた生活拠点核の形成
新町の地域構造について、現状の土地利用や宅地の形成状況、関係計画等の方針などから、本郷地区と久坂地区を2つの生活拠点として設定し、まちづくりを進めます。

■ 生活拠点核の位置づけ
生活拠点核は、新町内の各地区へのアクセス拠点として位置づけ、次のように地区整備を進めます。

   ○ 新町の生活拠点核にふさわしい土地利用を進め、地区内外に立地する
     「居住」「商業」「保健」「医療」「     公共」等の機能と複合的に結び
     ついたエリアとします。

   ○ 高齢者の増加に対応しつつ、公共交通機関の機能充実など、新町の
     玄関口としての顔づくりを検討していきます。

(2)まちづくりに向けた4エリア
現在の土地利用形態を踏まえ、少子高齢化、環境への関心の高まりに配慮したまちづくりを進めるため、4つのエリアを設定します。

○ 自然環境保全エリア
自然環境保全エリアは、頭巾山や八ヶ峰を背景とする森林地帯において、自然環境及び居住環境の保全、自然との共生を進める地域として位置づけます。

○ 田園環境整備エリア
田園環境整備エリアは、佐分利川及び南川沿いにおける住環境の保全及び農業の振興を図る地域として、また新町に残る日本のふるさとの原風景を保全継承していく地域として位置づけます。

○ 生活機能拡充エリア
生活機能拡充エリアは、JR本郷駅を中心にまちの生活支援機能が良好に形成されるエリアとして位置づけます。

○ 漁村環境整備エリア
漁村環境整備エリアは、若狭湾に面する大島地区を中心とした漁村地域における生活環境及び漁業環境の整備を進めるエリアとして位置づけます。


(3)地域をつなぐ6交通軸
新町における交通軸は、次の6軸を基本として、生活拠点核と新町全域をつなぐだけでなく、小浜市、高浜町、京都府美山町、綾部市など近隣地域を結ぶ連携軸としても位置づけます。

○ 町内連携軸1号(主要地方道坂本高浜線)
主要地方道坂本高浜線は、佐分利地区で主要地方道小浜綾部線及び舞鶴若狭自動車道、坂本地区で国道162号に接続しています。
新町における東西の主要幹線軸として位置づけ、最優先路線として整備します。

○ 町内連携軸2号(県道岡田深谷線)
新町における生活拠点核となる本郷地区と久坂地区の連絡を密にするため、県道岡田深谷線を新たな町内連携軸として位置づけ、整備を促進します。

○ 町内連携軸3号(主要地方道小浜綾部線、県道赤礁崎公園線)
主要地方道小浜綾部線及び県道赤礁崎公園線は、本郷地区と佐分利地区及び大島地区を結び、本郷地区では国道27号、佐分利地区では舞鶴若狭自動車道と交差する幹線道路です。
新町の西側を縦貫する交通軸として位置づけます。

○ 町内連携軸4号(国道162号)
国道162号は、新町と小浜市を南北につなぎ、各地区に立地する公共施設等の連携や通勤通学などの生活道路として利用されています。
新町の東側を縦貫する交通軸として位置づけます。

○ 地域連携軸(国道27号)
国道27号は、本郷地区において、主要地方道小浜綾部線、県道赤礁崎公園線と接続するとともに、小浜市内で国道162号と結ばれています。
若狭湾沿岸の地域を結び、沿道に良好な商業地などが形成される地域連携軸として位置づけます。

○ 広域連携軸(舞鶴若狭自動車道)
舞鶴若狭自動車道は、全国各地をつなぐ高速交通網と結ばれています。
大飯高浜インターチェンジをさらに有効かつ効果的に活用し、新町の玄関口としての機能充実を図るための広域連携軸として位置づけます。

(4)いきいき町民活動3ゾーン

子供から高齢者まで住民が生きがいをもっていきいきと暮らせるように、次の3ゾーンを設定します。

○ 河川環境美化ゾーン
南川及び佐分利川の美化と環境保全を図るため、河川改修等による維持管理を進めるとともに、水辺の生態や親水空間における憩いの場としての利用を促進します。

○ 湾岸のウォーターフロント拠点ゾーン
青戸の入江に面する埋め立て地区は、多様で複合的な拠点づくりを進め、ウォーターフロントにおけるレジャーを通して、多くの人々が交流できる拠点ゾーンとします。

○ 健康福祉拠点ゾーン
高齢社会や住民の健康志向に対応し、保健・医療・福祉機能の充実を図り、住民が幅広く利用できる地域に根ざした健康福祉の拠点ゾーンとします。

第7章  まちづくりの主要施策
 新町建設計画は、新町の建設を総合的かつ効果的に推進することを目的に策定し、町の一体性の速やかな確立、住民の福祉向上、均衡ある発展に配慮したものでなければならない、と合併特例法第5条に規定されています。
 本計画では、この法の主旨に基づき、新町におけるまちづくりの中で、施策の柱となる「自然と共生する生活空間のまちづくり」、「笑顔があふれる福祉と健康のまちづくり」、「生きる力を醸し出す人づくり」、「海と山と里に活力を与える産業づくり」、「地域のつながりを活かすまちづくり」、「安定・健全のまちづくり」の6つを推進するための主要事業を掲載します。

施策の柱

主要施策

自然と共生する生活空間

のまちづくり

◇ 自然環境保全活動の推進
◇ 廃棄物の軽量化・再資源化の推進
◇ 交通体系及び沿道景観の整備
◇ 情報通信基盤の充実及び活用
◇ 地域防災・防犯体制の強化
◇ 快適な居住環境の整備

笑顔があふれる福祉と

健康のまちづくり

◇ 生涯を通した心身の健康づくりの推進
◇ 地域に根ざした医療体制の充実
◇ みんなで支えあう福祉活動の推進
◇ 安心して暮らすことができる高齢者福祉の充実
◇ 健やかに育つ児童福祉の充実
◇ 生きがいが持てる障害者福祉の充実

生きる力を醸し出す

人づくり

◇ まちぐるみで取り組む教育の推進
◇ 個性を活かす学校教育の充実
◇ 自由に楽しく学ぶ生涯学習の推進
◇ 世代を越えたスポーツ活動の振興
◇ 郷土の芸術、伝統文化の保存・継承・創造
◇ 青少年の健全育成と多様な交流の推進

  海と山と里に活力を

  与える産業づくり

◇ 消費者ニーズを捉えた農業振興
◇ 循環型社会に対応した林業の育成
◇ つくる漁業の振興
◇ 時代をリードする産業基盤の形成
◇ 安定した雇用の場の創出
◇ 滞在型観光の振興

地域のつながりを活かす

まちづくり

◇ 住民と行政の協動によるまちづくりの推進
◇ 男女共同参画活動の推進
◇ 住民のコミュニティ活動の活性化

安定・健全のまちづくり

◇ 行政運営の効率化
◇ 住民に開かれた行政体制の推進
◇ 健全な行財政の維持と改善


1.自然と共生する生活空間のまちづくり

【主要施策】
(1)自然環境保全活動の推進
佐分利川や南川などの河川環境の保全を図るとともに、周辺の山林などの植生や生態系全体に配慮した森林環境の保全を推進します。老朽化した用水路を自然環境に配慮した工法で整備します。
また、海の資源と環境を保全するために森を保護育成するという、大きな循環の中での環境対策を推進します。

(2)廃棄物の軽量化・再資源化の推進
一般廃棄物については、ごみの排出量削減やリサイクルセンターによる廃棄物の再利用などにより、資源の有効活用を図ります。清掃関係施設の大規模改修を実施します。

(3)交通体系及び沿道景観の整備
人に優しい道づくりに向け、交通安全施設などの整備を進めるほか、雪に強い道づくり、沿道景観の整備に向けた検討を進めます。バス路線については、公共交通としての役割、地域活性化の重要な手段として、その確保に努めます。

(4)情報通信基盤の充実及び活用
情報化社会に対応するために、個々の家庭において生活基盤となりつつあるインターネットの利用普及を促進し、情報社会へのすばやい対応と日常生活レベルでの情報交流を推進します。高速通信網の連結及び整備を促進するとともに、携帯電話の不感地域解消に努めます。

(5)地域防災・防犯体制の強化
町の防災・防犯基盤づくりを推進するとともに、地域が一体となった防災・防犯体制の確立に取り組みます。また、少子高齢社会に配慮した自主防災組織の育成や安全・安心まちづくりを地域ぐるみで推進し、防災・防犯意識の高揚を図ります。風水害や地震などに耐えられる施設への改修及び海岸・漁港地域における防災対策を推進し、災害時における住民への連絡手段として防災無線の整備などを行います。
原子力発電所立地地域として、安全体制の維持及び緊急連絡体制の強化を図るとともに防災訓練の実施を進めます。

(6)快適な居住環境の整備
住民が、健全・安心・安全・快適な生活を営むために、本町の恵まれた自然環境を活用した居住環境を整備します。
また、生活機能を拡充し、良好な住環境を確保するために、生活基盤施設の一体的な整備を推進し、土地の有効活用、公共施設の利活用など、長期的視点に立った土地利用に努めます。

【主要事業】

(1) 自然環境保全活動の

推進

自然環境生態系保全施設の整備

自然循環型住環境の整備

(2) 廃棄物の軽量化・

再資源化の推進

清掃センターの整備

(3) 交通体系及び沿道

景観の整備

地域道路の整備(明神線、石山万願寺線、鹿野石山線、本郷停車場線、本郷間原堤防線、旅行村線、中3号線、中16号線、槙谷線、西谷線、小倉畑5号線 ほか)

橋梁の新設改良(左近前橋、下畑橋、挙野橋 ほか)

集落道路の整備

沿道景観の整備(電線類の地中化 ほか)

地方路線バスの運行支援

ふれあいバスの運行

(4) 情報通信基盤の充実

及び活用

携帯電話不感地域の解消

高速通信網の構築

(5) 地域防災・防犯体制

の強化

地域防災対策の推進(地域防災計画、デジタル対応無線回線設備、地域防災基地、集落防災安全施設 ほか)

消防施設の整備

(消防分署庁舎、防火水槽、小型ポンプ、積載車 ほか)

各種施設耐震改修

海岸・漁港地域保全対策の推進

河川の改良(神崎川 ほか)

地域ぐるみの安全・安心まちづくりの推進

道路照明施設及び防犯灯の設置

(6) 快適な居住環境の

整備

水資源の確保対策(大津呂ダム関連水道施設、配水池、水源施設、配水管布設 ほか)

上下水道施設の整備及び更新(リゾート関連上下水道施設、簡易水道施設、集落排水施設、下水道施設 ほか)

分譲住宅用地等の造成

町営住宅の建設

農村集落内排水施設の整備

葬斎施設の整備

国土利用計画の推進

地籍調査の推進




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