高齢者虐待が起こらない町づくりを目指して
更新日令和元年8月5日月曜日
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最近、家庭や施設などで高齢者に対する暴力や嫌がらせ、介護放棄などが表面化し、社会問題となっています。
高齢者が尊厳をもって生涯暮らすことができるように「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律(高齢者虐待防止法)」が平成18年4月に施行されました。
高齢者虐待は、認知症や寝たきりになるなど自立度の低下、介護疲れ、生活上の問題など様々な要因が絡み合っています。
高齢者やその家族が安心して生活が送れるためには、虐待に早期に気づき、高齢者やその家族を地域全体で見守り、助け合い、支援していくことが必要です。
高齢者虐待とは?
高齢者に対して、家族(介護者)や施設の職員など身近な人によって、不適切な扱いをされたり、心身の健康が損なわれたりするなど次のような行為です。
- 身体的虐待:
たたく、つねる、ける、やけどを負わせる、無理に食事を口にいれる、ベッドに縛り付けるなどの暴力行為や身体拘束すること。 - 心理的虐待:
排泄の失敗等を人前で話すなど高齢者に恥をかかせる、ののしる、怒鳴りつける、子ども扱いするなど心理的苦痛を与えること。 - 性的虐待:
下半身を裸にして放置する、性行為の強要、人前で性器を写真に撮るなどわいせつな行為のこと。 - 介護・世話の放棄・放任(ネグレクト):
食事を与えない、入浴をさせない、劣悪な環境の中で生活させることなど介護をせずに放置するなど。 - 経済的虐待:
日常生活に必要なお金を渡さない、本人の年金等を無断で使用するなど。
高齢者虐待はなぜ起きるのでしょう?
高齢者虐待の背景には次のようなことが考えられます。
高齢者側の要因として
- 食べた後なのに「ご飯はまだか」と何回も言ってくるなど認知症による言動の混乱
- 身体的自立度の低さ
-
人格や性格 など
介護者側の要因として
- 介護疲れ
- 介護に関する知識不足
- 人格や性格 など
その他にも元々の人間関係の悪さや地域で孤立していたり、経済的な困窮があります。
高齢者虐待を未然に防ぐためにできること
高齢者虐待は決して特別なことではなく、みなさんの身近に起こりうることです。
虐待を受けている側、している側どちらも自覚がないこともあります。
家族(介護者)の方へ
一人で、または家族だけで介護をがんばり過ぎていませんか?誰にも相談できずに負担を抱え込むことで、気づかないうちに虐待に発展してしまうことがあります。色々な介護サービスを活用したり、周囲の人に「手伝って」「話を聞いて」と協力を求めたり、家族の会や介護者教室等に参加して、思いを分かち合いましょう。
また、介護の疲れを感じたり、認知症の方の介護に悩んだら、悩みを一人で抱え込まないで、お気軽に地域包括支援センターまたはサービスを利用されている方は専属のケアマネジャーへご相談ください。
地域のみなさんへ
高齢者だけでなく、みなさんが安心して暮らすためには、虐待を未然に防ぎ、お互いに支え合う地域づくりが大切です。
高齢者虐待の防止、早期発見には、地域の見守り、気づき、助け合いが必要です。
「これって虐待かな」と思われることがありましたら、地域包括支援センターに連絡・相談してください。相談の秘密は守ります。
情報発信元
- 電話番号:0770-77-2770
- ファックス:0770-77-3377
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